“択捉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えとろふ50.0%
エトロフ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同十年に到り、彼を送還し、かつ先年来樺太からふと択捉えとろふみだせしは、露国政府の意にあらざるを告げ、かつ八人の俘虜を還さんことを請う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そして海霧ガスれた夕方など、択捉えとろふ島の沖あたりで、夥しい海豚いるかの群にまれながら浮流うきながされて行く仔鯨の屍体を、うっかり発見みつけたりする千島帰りの漁船があった。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
……あいつはね、もと毎年カムサッカや択捉エトロフへ出稼ぎに行っていたんですよ。なにしろ、もとは、絲満の漁師ですからね。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
沼間銀行を通じて莫大な投資をしていた『択捉エトロフ漁業』は、昨年秋の漁区不許可問題にひっかかって破産し、沼間氏は資本の回収不能に陥って、銀行の金庫に
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)