“はれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハレ
語句割合
45.9%
19.4%
15.3%
6.1%
4.1%
晴天3.1%
晴夜2.0%
晴光1.0%
曠衣1.0%
1.0%
浮腫1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はれやかに成つて、差寄さしよせる盆に折敷おりしいた白紙しらかみの上に乗つたのは、たとへば親指のさきばかり、名も知れぬ鳥の卵かと思ふもの……
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
きのうは随分ひどく歩いて疲れて、きょうは顔まではれぼったい程ですがそれでもおなかはケロリとしていて大助りです。
一瞬、せっかくのはれの日が、けわしい雲におおわれてきたように、誰もが胸を暗くした。義経の襟の毛も微かに、わなないているかに思われた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
霜ははれに伴う。霜の十一月は、日本晴にっぽんばれの明るい明るい月である。富士は真白。武蔵野の空は高く、たゝけばカン/\しそうな、碧瑠璃へきるりになる。朝日夕日が美しい。月や星がえる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
と、後に人の足音がするので、振向くと、それはお八重であつた。矢張桶をぶらぶら擔いで來るが、寢くたれ髮のしどけなさ、起きた許りではれぼつたくなつてゐるひとみさへ、殊更艶かしく見える。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
まだ店を開けない町家続きに、今日一日の晴天はれを告げる朝靄が立ち罩めて、明るい静寂しずけさのなかを、右手鎧の渡しと思うあたりに、時ならぬ烏の声が喧しかった。
濃い闇黒やみが街を一彩ひといろき潰して、晴夜はれとともに一入ひとしおの寒気、降るようにとまでは往かなくとも、星屑が銀砂子を撒き散らしたよう、蒼白い光が漂ってはいるが地上へは届かないから
うぐいす駒鳥こまどりと、大麦の冠つけし神々と、ひたいみどり夕蝉ゆうせみと、いと高くいと優しく、また美しく静かなる、女神 Pomoneポモン御手みてによりて、匂はされたる大空の見渡す晴光はれと、共に踊らん。
りく 内の背戸にありますと、ただの草ッ葉なんですけれど、奥さんがそうしておけなさいますと、お祭礼まつりの時の余所行よそゆきのお曠衣はれのように綺麗きれいですわ。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うづむばかり又忠兵衞は忠相ぬしが活機くわつき明斷めいだんぼんならでいまあらためて婚姻こんいんむす𫥇人なかうどとまで成給はんと述給のべたまはるの有難さは是のみならず和吉お金も思ひがけなきお奉行のお聲掛りは一世のはれ巨萬きよまんの金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
切断のために出来た浮腫はれじゃあないよ。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)