“ばら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:バラ
語句割合
薔薇74.8%
8.6%
4.4%
3.0%
2.8%
2.8%
1.4%
薔薇花0.6%
0.3%
婆羅0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おれは昨夜ゆうべあの混血児あひのこの女がはうりこんだ、薔薇ばら百合ゆりの花を踏みながら、わざわざ玄関まで下りて行つて、電鈴の具合ぐあひを調べて見た。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
力持のおせいさんはこれに励まされて、持っていた莚をほうり出し、素手すでになって、登り来る折助ばら鼻向はなむき眉間みけん真向まっこうを突き落し撲り落す。
で、これから、手前たち三人が出かけて行って、そのいろは屋をばらすんだが、必ず首を持って来いよ。わかったら早いがいい。さっそく出かけろ
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ウサギたちは走りながら、ぐるぐるまわりをしたり、高くねあがったり、前足で、ポンポンとわきばらをたたいたりしました。
切利支丹の百牲ばらに侍衆そこなはせ候こと、いらざる儀と思召され候間、柵の所に丈夫に仰付けられほし殺しになされ候やうにと仰聞かされ候。
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そうかと思うとばらだの、はぜだの、躑躅つつじだの、もちだのというような、灌木のくさむらが丘のように、地上へこんもりと生えていて、土の色をさえ見せようとしていない。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「じつは、他家たけ吹聴ふいちょうしたくない、秘密なしなもござりますゆえ、願わくばお人ばらいをねがいまする」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妾に美しき薔薇花ばらの花束を贈らる、一同へもそれぞれの贈り物あり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
いで夏の日の眠気覚しに、泰助が片膚かたはだ脱ぎて、悪人ばらの毒手のうちより、下枝姉妹きょうだいを救うて取らせむ。証拠を探り得ての上ならでは、渠等かれらを捕縛は成り難し。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この一句を「法身偈ほっしんげ」または「縁起偈えんぎげ」などといっていますが、彼はこの言葉を聞くなり、決然として、ながい間、自分の生命いのちとも頼んでおった、婆羅ばら門の教えをふり捨てて
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
店をはずれて、ひょろひょろとした柳で仕切った、そのかどを見ると、小児こどもが遊んでいたらしく、めんこが四五枚、ばらに靴脱ぎのたたきの上へちらかって、喇叭らっぱが一ツ、式台に横飛び。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
申付博奕をうち夜盜よたうなどする者を大切に致さるゝ上は覺悟の前なりと今迄惡樣あしざまに取扱はれたる意趣いしゆばらしの心にて存分に云散いひちらしてぞ立歸りける勘兵衞は早々勘太郎へ右のはなし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
闇の中から突然姿を現わす怪物のような野生仙人掌ノオバアルきもを冷し、人間よりも丈の高い、巨大な竜舌蘭アロエースの葉のばらに額を打ちつけながら、なおもそろそろと道なきに道を求めて漂流すること一ときあまり
ばらなどまでがもう
(旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)