“いばら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イバラ
語句割合
52.5%
荊棘25.0%
10.5%
9.0%
薔薇1.5%
0.5%
芒刺0.5%
𦮯棘0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……手につまさぐるのは、真紅のいばらの実で、そのつらな紅玉ルビィが、手首に珊瑚さんご珠数じゅずに見えた。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
——次へ、次へ、と七本の小柄は、たちまち、百の手から、その影へ移っていって、いばらとげみたいに、白く立った。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御主おんあるじかんむりとなつた荊棘いばらの木よ、血塗ちまみれの王のひたひめた見窄みすぼらしい冠。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
この時われ手を少しく前にのべてとある大いなる荊棘いばらより一の小枝を採りたるに、その幹叫びて何ぞ我を折るやといふ 三一—三三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
二人はあざやかに逃げ去りましたが、最後のひとりは戸惑いして、土手のいばらに首を突ッ込み、まごまごしている様子なので、
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
サント・シャペル会堂の黄金彫りの尖頂せんちょうが、花咲けるきよいばらが、立ち込んだ屋並みから突き出ていた。
茅屋ぼうおくのほとりにある大きな枯れたくさむらは、長い年代のために消えてしまってる燃ゆるいばらであった。
夜だから見えないが、昼間はよくわかる、あの、灌木やいばらがからみあって繁っている高い崖下へである。
(新字新仮名) / 金子ふみ子(著)
水藻、ヒヤシンスの根、海には薔薇いばらのり、風味あやしき蓴菜は濁りに濁りし沼に咲く、なまじ清水に魚も住まず。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
水藻、ヒヤシンスの根、海には薔薇いばらのり、風味あやしき蓴菜は濁りに濁りし沼に咲く、なまじ清水に魚も住まず。
第二真珠抄 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あるとき児ども一処いっしょに集まりいたとき、父下人げにんうで、『樹のいばらをあまたたばねて持ってこい』というて、そのつかねを執って
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ここにおいてか獣すなわち啖うその中地ところ土および諸草木すこしく絳色こうしょくを帯び血染のごとし、人その地をむ者芒刺いばらを負う、疑うと信ずるとをいうなく
傑作「ファウストの劫罰ごうばつ」はベートーヴェンの死の翌年には着手され、その翌々年—一八三〇年には、早くも標題楽の最初の傑作「幻想交響曲」に着手し、近代音楽の𦮯棘いばらみちを開きつつあったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)