くも
序 人生の大きな峠を、また一つ自分はうしろにした。十年一昔だといふ。すると自分の生れたことはもうむかしの、むかしの、むかしの、そのまた昔の事である。まだ、すべてが昨日今日のやうにばかりおもはれてゐるのに、いつのまにそんなにすぎさつてしまつた …
題名が同じ作品
(新字新仮名)竹内浩三 (著)
(新字新仮名)竹内浩三 (著)
(新字旧仮名)中原中也 (著)