“涯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はて73.1%
かぎ7.5%
は7.0%
はてし5.4%
かぎり3.2%
きはみ1.1%
ほとり1.1%
がい0.5%
きし0.5%
はし0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこか北海道の涯(はて)へでも行って君太郎と一緒に世帯を持って生涯を送ってしまおうかと、胸の迫るような感慨に打たれたのであった。
生不動 (新字新仮名) / 橘外男(著)
涯(かぎ)りの知れない鼠色の天地は、眼のあたり尺寸の間に限られて、五、六歩の先に立った南日君の姿さえ掻き消すように失せている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
……行けども行けども涯(は)てしのない海難……S・O・Sの無電を打つ理由もない海難……理由のわからない……前代未聞の海難……。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
が、女は默りこくつたまま涯(はてし)ない階段を昇りでもするやうに、振り向きもせずに一段、一段を辿つて行くのであつた。
ハルピンの一夜 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
爾(そ)の時一道の金光が漫々と涯(かぎり)無き浪路の盡頭から、閃くが如く、迸るが如く、火箭の天を射るが如くに發する。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
涯(きはみ)も知らぬ遠(をち)のすゑ、黒線(くろすぢ)とほくかすれゆけば
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
思ひ煩へる事さへも心自ら知らず、例へば夢の中に伏床(ふしど)を拔け出でて終夜(よもすがら)山(やま)の巓(いたゞき)、水の涯(ほとり)を迷ひつくしたらん人こそ、さながら瀧口が今の有樣に似たりとも見るべけれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「考へて見りや、わしはしやばでわるいことばかりしましただ。お経一節ろくによめないやうなわしと、一生涯(がい)仏様につかへて来なさつた和尚さんと、同じところへ行けないのはあたりまへかも知れません。」
百姓の足、坊さんの足 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
韋駄天(いだてん)を叱する勢いよく松(まつ)が端(はな)に馳(か)け付くれば旅立つ人見送る人人足(にんそく)船頭ののゝしる声々。車の音。端艇涯(きし)をはなるれば水棹(みさお)のしずく屋根板にはら/\と音する。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その運命の大神様の思召(おぼしめ)しによって、この世の中は土の限り、天の涯(はし)までも支配されているので御座います
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)