かぎり)” の例文
の時一道の金光が漫々とかぎり無き浪路の盡頭から、閃くが如く、迸るが如く、火箭の天を射るが如くに發する。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かくの如きの物語、六道りくどうちまた娑婆しゃばにあらはし、業報ごっぽう理趣ことわりを眼前に転ず。聞く煩悩即菩提ぼんのうそくぼだい六塵即浄土ろくじんそくじょうどと、呉家祖先の冥福、末代正等正覚まつだいしょうとうしょうがく結縁けちえんまことにかぎりあるべからず。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
冷なる風は舟に向ひて吹き來れり。舟は巖窟の中に進み入りて、我等の頭は巖に觸んとす。われは身をララの上に俯したり。たちまちにして舟は杳茫えうばうとしてかぎりなき大海の上に出でぬ。
しかればわれもひといきかぎり、天皇命の大御政に服従まつろい、天皇命の大御意おおみこころを己がこころとし、万事を皇朝廷すべらみかどまかせ奉り、さて寿尽きて身死みまからば、大物主の神慮に服従まつろい、その神の御意を己が意とし
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
ことに歎くな、現世うつしよかぎりも知らぬ苦界くがいよと。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ことに歎くな、現世うつしよかぎりも知らぬ苦界くがいよと。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)