“折敷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おしき69.0%
おりし11.9%
ヲシキ7.1%
おりしき7.1%
をしき4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝食でもあろう、折敷おしきに載せた数々の食物が置いてある。そして給仕の女と見えて美しい娘がその前にじっと行儀よく坐っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鳥居の台石へ腰をかけた竜之助、たいを横にして、やや折敷おりしきの形にすると、鳥居わきを流れて石畳の上へのめって起き上れなかった男。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
剣は普通の剣ぼこで、其と四神の違つてゐる点は、旗竿の頭の黒塗りの折敷ヲシキ様のものに四神の像を据ゑてゐる点で、下にはいづれも錦のハタを垂れてゐる。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
中の三人が、鉄砲の筒をならべて、折敷おりしきに構えた。三ツの火縄が、牢の中にいる耀蔵の方からも赤く見えた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それらの繪馬ゑままじつて、女の長い黒髮の根元から切つたらしいのが、まだ油のつやも拔けずに、うやうやしく白紙はくしに卷かれて折敷をしきに載せられ、折敷のはしに『大願成就だいぐわんじやうじゆとらとしの女』
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)