“茄子畑”の読み方と例文
読み方割合
なすばたけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘の帯の、銀の露の秋草に、円髷の帯の、浅葱あさぎに染めた色絵の蛍が、飛交とびかって、茄子畑なすばたけへ綺麗にうつり、すいと消え、ぱっと咲いた。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はたけ作主さくぬしその損失そんしつ以外いぐわいにそれををしこゝろからかげいきほはげしくおこらうともそれはかへりみるいとまたない。勘次かんじせた茄子畑なすばたけもさうしておそはれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それでも或日の四時過ぎに、母の云いつけで僕が背戸の茄子畑なすばたけに茄子をもいで居ると、いつのまにか民子がざるを手に持って、僕の後にきていた。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)