“茄子色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なすいろ66.7%
なすびいろ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほんの少し、つつみの上が明るんでいるなかで、茄子色なすいろの水の風だけは冷たかった。千穂子ちほこかまの下をきつけて、おそ与平よへいむかえかたがた、河辺まで行ってみた。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
風呂先で囲った茶釜ちゃがまの前に、端麗たんれいに坐っていた。茄子色なすいろ茶帛紗ちゃぶくさに名器をのせ、やがて楚々そそと歩んで、内匠頭の前へ茶わんを置いた。そして彼の視線と共に、廂越ひさしごしのあおい空に見入った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな赤い口で、歯は茄子色なすびいろにつやつやしていた。洗い髪がふっとふくれて、浴衣に博多の細帯をくいちがうようにはすにまいていた。