“楚々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そそ93.3%
そゝ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
関羽がたたずんでいると、ほど近い木の間を、誰か、楚々そそと通る人があった。見ると、劉恢のめいとかいうこの家の妙齢な麗人であった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
打水うちみずをした庭の縁を二人三人の足音がして、白地の筒袖つつっぽ浴衣ゆかたを着た菊五郎が書生流に歩いて来ると、そのあとに楚々そそとした夏姿の二人。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
この娘が手甲脚絆きやはん負摺おひづるを背負つて、饅頭笠まんぢゆうがさに顏を隱したとしても、その楚々そゝたる姿や青春の美しさが沁み出るやうな御詠歌ごえいかの聲や
羚羊かもしかのやうなすんなりした脚で、何時いつもネビイブルウのソックスに、白い靴をはいてゐた。腰の線がかつちりしてゐて、後から見る姿は楚々そゝとした美しさだつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)