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茄子畑
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なすばたけ
ふりがな文庫
“
茄子畑
(
なすばたけ
)” の例文
娘の帯の、銀の露の秋草に、円髷の帯の、
浅葱
(
あさぎ
)
に染めた色絵の蛍が、
飛交
(
とびか
)
って、
茄子畑
(
なすばたけ
)
へ綺麗にうつり、すいと消え、ぱっと咲いた。
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
畑
(
はたけ
)
の
作主
(
さくぬし
)
が
其
(
その
)
損失
(
そんしつ
)
以外
(
いぐわい
)
にそれを
惜
(
をし
)
む
心
(
こゝろ
)
から
蔭
(
かげ
)
で
勢
(
いきほ
)
ひ
激
(
はげ
)
しく
怒
(
おこ
)
らうともそれは
顧
(
かへり
)
みる
暇
(
いとま
)
を
有
(
も
)
たない。
勘次
(
かんじ
)
の
痩
(
や
)
せた
茄子畑
(
なすばたけ
)
もさうして
襲
(
おそ
)
はれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それでも或日の四時過ぎに、母の云いつけで僕が背戸の
茄子畑
(
なすばたけ
)
に茄子をもいで居ると、いつのまにか民子が
笊
(
ざる
)
を手に持って、僕の後にきていた。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
茄子畑
(
なすばたけ
)
があると思えば、すぐ隣に
豌豆
(
えんどう
)
の畑があった。西洋種の
瓜
(
うり
)
の膚が緑葉の
鱗
(
うろこ
)
の間から
赤剥
(
あかむ
)
けになって
覗
(
のぞ
)
いていた。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
と、遠くに、ひざまずいて、
茄子畑
(
なすばたけ
)
の主君に告げた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その声が、
直
(
す
)
ぐ
耳近
(
みみぢか
)
に聞こえたが、つい
目前
(
めさき
)
の
樹
(
き
)
の枝や、
茄子畑
(
なすばたけ
)
の垣根にした
藤豆
(
ふじまめ
)
の
葉蔭
(
はかげ
)
ではなく、
歩行
(
ある
)
く
足許
(
あしもと
)
の低い
処
(
ところ
)
。
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
曙
(
あけぼの
)
は
知
(
し
)
らず、
黄昏
(
たそがれ
)
に
此
(
こ
)
の
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
辿
(
たど
)
ることありしが、
幹
(
みき
)
に
葉
(
は
)
に
茜
(
あかね
)
さす
夕日
(
ゆふひ
)
三筋
(
みすぢ
)
四筋
(
よすぢ
)
、
梢
(
こずゑ
)
には
羅
(
うすもの
)
の
靄
(
もや
)
を
籠
(
こ
)
めて、
茄子畑
(
なすばたけ
)
の
根
(
ね
)
は
暗
(
くら
)
く、
其
(
そ
)
の
花
(
はな
)
も
小
(
ちひ
)
さき
實
(
み
)
となりつ。
森の紫陽花
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
茄
漢検準1級
部首:⾋
8画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
畑
常用漢字
小3
部首:⽥
9画
“茄子”で始まる語句
茄子
茄子畠
茄子紺
茄子歯
茄子色
茄子型
茄子山
茄子形
茄子馬
茄子汁