“なすばたけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
茄子畑77.8%
茄子畠22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでも或日の四時過ぎに、母の云いつけで僕が背戸の茄子畑なすばたけに茄子をもいで居ると、いつのまにか民子がざるを手に持って、僕の後にきていた。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
茄子畑なすばたけがあると思えば、すぐ隣に豌豆えんどうの畑があった。西洋種のうりの膚が緑葉のうろこの間から赤剥あかむけになってのぞいていた。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
……ここから門のすぐ向うの茄子畠なすばたけを見ていたら、影法師のような小さなおばあさんが、杖にすがってどこからか出て来て、畑の真中まんなかへぼんやり立って、その杖で
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
四羽の鶏が屋敷中を𩛰あさって歩く。薄井の方の茄子畠なすばたけに侵入して、爺さんに追われて帰ることもある。牝鶏同志で喧嘩けんかをするので、別当が強い奴をつかまえて伏籠に伏せて置く。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)