“雷神”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らいじん41.2%
かみなり29.4%
いかずちがみ5.9%
なるかみ5.9%
はたたがみ5.9%
はたゝがみ5.9%
ソール5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それですから、北上川のきしからこの高原の方へ行く旅人たびびとは、高原に近づくにしたがって、だんだんあちこちに雷神らいじんを見るようになります。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
而も甚だ至狭なりしを以て、同寺境内仁王門前に於て、別に茶屋地を添へて給与す、即ち本町也。里俗雷神かみなり門前広小路と云ふ。”
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
貞観じょうがん四年頃の旧記もあるということから、またここは松尾の雷神いかずちがみの神別所で遠いむかしは、丹波山城の国境もふくめて、この地方一帯を「阿多古あたこ」ととなえ、阿多古の神山と仰がれていたが
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「死ねやも」は、「雷神なるかみの少しとよみてさしくもり雨も降れやも」(巻十一・二五一三)と同じである。併しこの訓には異説もある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
十時を過ぎた頃、一呼吸ひといきかせて、もの音は静まったが、裾を捲いて、雷神はたたがみを乗せながら、赤黒あかぐろに黄を交えた雲が虚空そらへ、舞い舞いあがって、昇る気勢けはいに、雨が、さあと小止おやみになる。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぎたころ一呼吸ひといきかせて、ものおとしづまつたが、すそいて、雷神はたゝがみせながら、赤黒あかぐろまじへたくも虚空そらへ、ひ/\あがつて、のぼ氣勢けはひに、あめが、さあと小止をやみにる。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのおだやかな説得力をもった「霜解けソー」は大槌おおづちをもった雷神ソールより力づよい。前者は溶かしてしまうが後者はこなごなにくだくにとどまる。