“陰膳”の読み方と例文
読み方割合
かげぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「花も散ったが、お門辺かどべ箒目ほうきめ立って、いつもおきれい。部屋も縁も、艶々つやつやと明るう、御主人が留守とも見えぬ。……いや、陰膳かげぜんまで」
明日みようにち御前様おんまへさま御誕生日ごたんじようびに当り申候へば、わざと陰膳かげぜんを供へ候て、私事も共に御祝おんいは可申上まをしあぐべくうれしきやうにも悲きやうにも存候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
仏壇には、いつも、灯が新らしく、そして、陰膳かげぜんが美しく——ただ、その中に一つ、気味の悪いのは、薄絹の上の紙の中にある、髪の切ったものであった。
寛永武道鑑 (新字新仮名) / 直木三十五(著)