“門辺”の読み方と例文
旧字:門邊
読み方割合
かどべ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「花も散ったが、お門辺かどべ箒目ほうきめ立って、いつもおきれい。部屋も縁も、艶々つやつやと明るう、御主人が留守とも見えぬ。……いや、陰膳かげぜんまで」
今の御姿おすがたはもう一里先か、エヽせめては一日路いちにちじ程も見透みとおしたきを役たたぬ此眼の腹だたしやと門辺かどべに伸びあがりての甲斐かいなき繰言くりごとそれももっともなりき。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あるあきさむのこと、まちはずれのおおきないえ門辺かどべって、いえなかからもれるピアノのおとと、いい唄声うたごえにききとれていました。あまりに、そのおとかなしかったからです。
海からきた使い (新字新仮名) / 小川未明(著)