“陰欝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんうつ84.6%
じめじめ7.7%
ゐんうつ3.8%
メランコリイ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小作人たちは其処そこで再び彼等独有な、祖先伝来の永遠の労苦を訴へるやうな、地をふやうに響く、陰欝いんうつな、退屈な野良唄のらうたを唄ひ出した。
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
それから陰欝じめじめした長雨が幾日も幾日も降り続くと、花は腐れて地に落ち、栗は再び目醒めたやうに真つ青に濡れしづき乍ら、日が照りつけると、更に又、一層の鮮かさを以て輝き出したのである。
ひとつは二人とも躰にわるやまいツてゐるからでもあらうが、一つはまた面白おもしろくない家内かない事情じゞやう益々ます/\おもひ助長ぢよてうせしむるやうになツてゐるので、自然しぜん陰欝ゐんうつな、晴々はれ/″\しない
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
霧がぴちゃぴちゃつぶやきながら、そそいで来ると、何とも言われない陰欝メランコリイな暗い影が、頭蓋骨の中にまでさして来る、かとおもうと、霧が散って冴えた空が、ひろがるときは
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)