“若党”のいろいろな読み方と例文
旧字:若黨
読み方割合
わかとう92.3%
わかたう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで自分の名をいったこともありませんでしたが、わたしは治平といって、以前は奥州筋のある藩中に若党わかとう奉公をしていた者です。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
四、五日すると、世話する者があって、下婢かひと同じ村の者という男が、中間奉公を望んで来た。また、一人の若党わかとうも、べつな方から召し抱えた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平八郎は難波橋なんばばし南詰みなみづめ床几しやうぎを立てさせて、白井、橋本、其外若党わかたう中間ちゆうげんそばにをらせ、腰に附けて出た握飯にぎりめしみながら、砲声のとゞろき渡り、火焔くわえんえ上がるのを見てゐた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
次にほゞ格之助と同じ支度の平八郎が、黒羅紗くろらしやの羽織、野袴のばかまで行く。茨田いばらたと杉山とがやりを持つて左右に随ふ。若党わかたう曾我そが中間ちゆうげん木八きはち吉助きちすけとが背後うしろに附き添ふ。次に相図あひづの太鼓が行く。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)