“南詰”の読み方と例文
読み方割合
みなみづめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大阪の東町奉行所は城の京橋口きやうばしぐちの外、京橋どほり谷町たにまちとの角屋敷かどやしきで、天満橋てんまばし南詰みなみづめ東側にあつた。東は城、西は谷町の通である。南の島町通しままちどほりには街を隔てて籾蔵もみぐらがある。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その時大阪中で牛鍋うしなべわせる処はただ二軒ある。一軒は難波橋なにわばし南詰みなみづめ、一軒は新町しんまちくるわそばにあって、最下等の店だから、およそ人間らしい人で出入でいりする者は決してない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
平八郎は難波橋なんばばし南詰みなみづめ床几しやうぎを立てさせて、白井、橋本、其外若党わかたう中間ちゆうげんそばにをらせ、腰に附けて出た握飯にぎりめしみながら、砲声のとゞろき渡り、火焔くわえんえ上がるのを見てゐた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)