著替きがえ)” の例文
著替きがえを持って傍にいた私は、何となく片手を出しましたら、その上に置かれたのは小さな一つの根附でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
南の方の海に程近いN——市では二人は少しばかり持っている著替きがえなどの入った貧しい行李こうりを、小野田の妹の家でくことになったが、町には小野田の以前の知合も少くなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)