“バス”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ばす
語句割合
低音33.3%
乗合12.8%
乗合自動車7.7%
低声7.7%
風呂7.7%
最低音5.1%
浴室5.1%
浴槽5.1%
低音部2.6%
声量2.6%
2.6%
浴場2.6%
自動車2.6%
西洋浴槽2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず、身長三尺五寸程と思われる小児の姿が法水の眼に映ったのであるが、なんと意外なことには、次の瞬間幅広い低音バスうなり出した。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その大野木まで行けば、小浜行きの乗合バスが出るということですし……仕方がない、草臥くたびれてもひもじくても、大野木まで行くほかはないのです。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
望月刑事は更に藤沢平塚間の乗合自動車バスについて調べて見た。冬期で回数も少く、定員が少い上に乗客は定員以下であるから、車掌は殆ど乗客を暗記している。
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
その帰り途、私はきっと、あの時彼が歌ったあの歌を、低声バスで歌って見たものであった。
郷愁 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
彌生はうしろの壁に短刈りの頭を持たせかけて、恰で寢風呂バスにでもつかつてゐるやうに、ヤグラの上に脚を伸し、掛つてゐる毛布をピラミツド型にして、胸の上で針を動かしてゐた。
痴日 (旧字旧仮名) / 牧野信一(著)
浴室バスから上って、セルを出させて着、食堂へ来てみると、幼い兄妹は、食器棚のうしろに付いている大きな鏡に向って、何か面白そうに騒いでいる。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
湯といっても正式の浴槽バスなぞがあるわけではない。パラシの拵えた木の箱だ。まるでベツレヘムで基督キリストの産湯を使われた厩槽うまやぶねそっくりの体裁だ。
令嬢エミーラの日記 (新字新仮名) / 橘外男(著)
なるほど新来の歌手は巧みに低音部バスを勤めたには勤めたが、もしここに鍛冶屋がゐたものなら、とてもその足もとへも寄れることではなかつた。
氏の巾広い声量バスは氏の身代のやうに潤沢
(新字旧仮名) / 仲村渠(著)
緋でも、紅でも、黄でも、紫でも、碧でも、凡そ色と云う色皆ほのおと燃え立つ夏の日の花園を、経木きょうぎ真田さなだの帽一つ、真裸でぶらつく彼は、色のうたげ、光のバスに恍惚とした酔人である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あげくの果は驪山宮りさんきゅうという宏大もない宮殿の中に、金銀珠玉をちりばめた浴場バスを作って、玉のような温泉を引いて、貴妃ヤンと一緒に飛び込んで……お前とオーナラバ、ドコマデモオ……と来たね
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
自動車バスはそのすぐ横で止まったが
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)
丁度小児がチョークで描いた西洋浴槽バスみたようなもので、船の位置だけを見せるようなものである。それを船頭が一人で提げて来ても誰も笑わない。いな
能とは何か (新字新仮名) / 夢野久作(著)