“風呂桶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふろおけ88.2%
ふろをけ11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おまけに、明治が大正に変わろうとする時になると、その中学のある村が、せんを抜いた風呂桶ふろおけの水のように人口が減り始めた。
死屍を食う男 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
その日は私は新しい木の香のする風呂桶ふろおけに身を浸して、わずかに旅の疲れを忘れた。私は山家やまがらしい炉ばたでばあさんたちの話も聞いてみたかった。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
風呂桶ふろをけそばでは四十五十に百姓ひやくしやう一同みんな愉快相ゆくわいさうにどよめいた。おつぎが手桶てをけつたとき勘次かんじ裏戸うらど垣根口かきねぐちにひよつこりとた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
風呂桶ふろをけさはらふ我の背の骨のいたくも我はせにけるかな』のしもの句を『く現れてありと思へや』と直し、憲吉・古実君の意見をも徴して、其をアララギの原稿にしたのである。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)