東京八景とうきょうはっけい(苦難の或人に贈る)(くなんのあるひとにおくる)
伊豆の南、温泉が湧き出ているというだけで、他には何一つとるところの無い、つまらぬ山村である。戸数三十という感じである。こんなところは、宿泊料も安いであろうという、理由だけで、私はその索寞たる山村を選んだ。昭和十五年、七月三日の事である。その …
作品に特徴的な語句
悪魔デモン 虚無ニヒル 執拗しつこ おそ きたな 蓬々ほうほう 蓮葉はすっぱ 蟷螂とうろう 三昧ざんまい 三鷹みたか 不憫ふびん これ 代物しろもの 任侠にんきょう たたず わび 卑怯ひきょう 厭世えんせい あき つぶや 呶鳴どな 咽喉のど かな うしな 執拗しつよう 天沼あまぬま 奇蹟きせき 姥捨うばすて 嫉視しっし 完璧かんぺき のぼり かす 弘前ひろさき 従弟いとこ こら 恍惚こうこつ 恢復かいふく 惹起じゃっき 愛嬌あいきょう 慚愧ざんき 憤怒ふんぬ 所詮しょせん 所謂いわゆる 手垢てあか おの 日蔭ひかげ 柏木かしわぎ わざ ひつ 欺瞞ぎまん 気魄きはく 流石さすが 淀橋よどばし 溜息ためいき 無垢むく 焦躁しょうそう 燭燈ともし ただ 狡猾こうかつ 狼狽ろうばい 理窟りくつ おい 畏敬いけい たん けが 箪笥たんす 米原まいばら 索寞さくばく 経堂きょうどう 縊死いし すが まと 罵倒ばとう あく うみ 自嘲じちょう すさ 荻窪おぎくぼ 藪蚊やぶか ひぐらし 行李こうり はかま うち 見做みな 親戚しんせき 訣別けつべつ もと 許嫁いいなずけ 賤民せんみん 贅沢ぜいたく 躊躇ちゅうちょ 軽蔑けいべつ まで