“虚無”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょむ37.5%
きよむ25.0%
ニヒル25.0%
こむ6.3%
むなしき6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現在に対する虚無きょむの思想は、今尚いまなお氏を去りません。しかし、氏は信仰を得て「永遠の生命」に対する希望を持つようになりました。
曙色あけぼのいろ薔薇ばらの花、「時」の色「」の色を浮べて、獅身女面獸スフインクス微笑ほゝゑみを思はせる暗色あんしよく薔薇ばらの花、虚無きよむに向つて開いた笑顏ゑがほ、その嘘つきの所が今に好きになりさうだ、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
虚無ニヒルなどと簡単に片づけられそうもないんです。あのトカトントンの幻聴は、虚無ニヒルをさえ打ちこわしてしまうのです。
トカトントン (新字新仮名) / 太宰治(著)
忠太郎 (母と妹の方へ、虚無こむの心になって寄ってゆく)
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
Vanitati creatura subjecta est etiam nolens. ——「造られたるものの虚無むなしきに服せしは、おのが願によるにあらず、服せしめたまひし者によるなり。」
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)