“虚無感”の読み方と例文
読み方割合
きょむかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は生活の虚無感きょむかん陶酔とうすいしながら、連日酒をあおり、流連荒亡こうぼうの夢を追って時の過ぎるのを忘れるような暮し方をしていた。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
復一の人生一般いっぱんに対する考えも絶望的なものになって来て、その青寒い虚無感きょむかんは彼の熱苦るしい青年の野心の性体を寂しく快く染めて行き、静かな吐息を肺量の底をかたむけて吐き出さすのだった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)