“夭折”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようせつ74.1%
わかじに14.8%
えうせつ9.3%
はやじに1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遺言ゆいごんによって、ベートーヴェンの墓のかたわらに葬られたが、それが三十一歳で夭折ようせつした、稀代きだいの天才のせめてもの満足であったことであろう。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
その老母は、彼の弟徐康じょこうの家におりましたが、その弟も、近ごろ夭折わかじにしたので、朝夕親しく老母に孝養する者がいないわけです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
園芸を好み、文芸をも好みしが、二十はたちにもならざるうちに腸結核ちやうけつかくかかりて死せり。何処どこか老成の風ありしも夭折えうせつする前兆なりしが如し。
学校友だち (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
尤も、小普請こぶしんの石川家には、昔から女子は夭折はやじにするという遺伝があって、それには、左の指の爪を、歯のように、鉄漿かねで染めれば育つという申し伝えもありましたのです
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)