“矜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほこ72.1%
ほこり22.1%
くび1.5%
あはれ1.5%
たかぶ1.5%
つつし1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
典型が生れるところには、必ず「ほこり」がなければなりません。ある種の社会的階級が、嘗ては矜りを無視した時代もありました。
清潔好きれいずきかれには派手はで手拭てぬぐひ模樣もやう當時たうじほこりひとつであつた。かれはもう自分じぶんこゝろいぢめてやるやうな心持こゝろもち目欲めぼしいもの漸次だん/\質入しちいれした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれそのたけなはなる時になりて、御懷より劒を出だし、熊曾くまそが衣のくびを取りて、劒もちてその胸より刺し通したまふ時に、そのおとたける見畏みて逃げ出でき。
〔譯〕智仁勇は、人皆大徳たいとくくはだて難しと謂ふ。然れども凡そ邑宰いふさいたる者は、固と親民しんみんしよくたり。其の奸慝かんとくを察し、孤寡こくわあはれみ、強梗きやうかうくじくは、即ち是れ三徳の實事なり。
赤くてまた黒い薔薇ばらの花、いやにたかぶつて物隱しする薔薇ばらの花、赤くてまた黒い薔薇ばらの花、おまへのたかぶりも、赤味あかみも、道徳がこしらへる妥協の爲にしらつちやけてしまつた、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
阿英はつつしみ深くて、身をきちんとしていた。そしてものをいうには、あまえるようなやわらかな言葉づかいをした。その阿英は嫂に母のようにつかえた。あによめもまた阿英をひどく可愛がった。
阿英 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)