“ほこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホコ
語句割合
誇27.5%
矛12.1%
鉾12.1%
矜11.4%
戟8.9%
戈8.4%
埃6.8%
鋒3.5%
傲2.1%
綻1.6%
槊1.4%
慢1.2%
伐0.9%
槍0.5%
桙0.2%
㦸0.2%
吹殻0.2%
戚0.2%
矟0.2%
蛇矛0.2%
誘0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼(かれ)は学校生活の時代から一種の読書家であつた。卒業の後(のち)も、衣食の煩(わづらひ)なしに、講読の利益を適意に収め得る身分(みぶん)を誇(ほこ)りにしてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこでタヂマモリは蔓(つる)四本矛(ほこ)四本を分けて皇后樣に獻り、蔓四本矛四本を天皇の御陵のほとりに獻つて、それを捧げて叫び泣いて
弓を持つもの鉾(ほこ)を持つもの、斧(おの)を持つもの、棒を持つものが一人ずつある。また同時に吉祥天女が天女二十人をひきいて現われる。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
昔しからの古い格を崩さないというような矜(ほこ)りをもっているらしい、もの堅いその家の二階の一室へ、私たちはやがて案内された。
蒼白い月 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
僕は両大学が抑(そもそ)も戟(ほこ)を交ゆるに至つた最所からの径路と、紛糾の真相とを詳細に談(かた)りたいと思ふ。僕等は何人も知る如く当年の弥次だ。
。——今もし戈(ほこ)を伏せて、この曹操に従うならば、予は予の命を賭しても、天子に奏して君の封土(ほうど)と名誉とを必ず確保しておみせしよう
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近所の自身番まで、繩付の女と大風呂敷包みを持ち込んで、ピシヤリと障子を締めきると、平次は早速、埃(ほこ)りを叩いて見ました。
しかしイエスはまだ鋒(ほこ)を収め給わずして、鋭く敵を追撃し給う。ああこのイエス様の気力と明知とはどこから来たのか。
学問なりその他の名誉(めいよ)を得て傲(ほこ)る者を見ると、彼奴(きゃつ)も近(ちか)ごろ一円貰(もら)ったばっかりだな、ああいう風(ふう)にやっては明日の日の登る前に形無(かたな)しになるであろうと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
更に又、屍体の所々——両方の掌(てのひら)、肩、下顎部、肘(ひじ)等の露出個所には、無数の軽い擦過傷(さっかしょう)が痛々しく残り、タオル地の寝巻にも二、三の綻(ほこ)ろびが認められた。
デパートの絞刑吏 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
と、投げたように、袖を払って、拗身(すねみ)に空の雁(かり)の声。朧(おぼろ)を仰いで、一人立停(たちどま)った孫権を見よ。英気颯爽(さっそう)としてむしろ槊(ほこ)を横(よこた)えて詩を赤壁に賦(ふ)した、白面の曹操(そうそう)の概がある。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
阿Qは形式上負かされて黄いろい辮子(べんつ)を引張られ、壁に対して四つ五つ鉢合せを頂戴(ちょうだい)し、閑人はようやく胸をすかして勝ち慢(ほこ)って立去る。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
顔淵曰く、願わくは善に伐(ほこ)ることなく労を施すことなからん。子路曰く、願わくは子の志を聞かん。子曰く、老者には安んぜられ、朋友には信ぜられ、少者には懐(なつか)しまれん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
此の床(とこ)の上に輝(きら)々しき物あり。人々恐る恐るいきて見るに、二〇二狛錦(こまにしき)、二〇三呉(くれ)の綾(あや)、二〇四倭文(しづり)、二〇五縑(かとり)、楯(たて)、二〇六槍(ほこ)、二〇七靭(ゆき)、鍬(くは)の類(たぐひ)、此の失せつる二〇八神宝(かんだから)なりき。
漢字で鉾(ほこ)と書くものはすべて刃物にかぎるようだが、日本で木扁にかえている桙(ほこ)のなかには、明らかに鉾(ほこさき)をつけない、ただの木竹(もくちく)の棒もふくまれていた。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
オコはわたしたちの桙(ほこ)といっているもの、および椋(むく)という木の名などと関係のある言葉らしい。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
階段(きざはし)のまへ㦸(ほこ)の華(はな)、——
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
その時であったが水の上から欠伸(あくび)する声が聞こえて来た。続いて吹殻(ほこ)を払う煙管(きせる)の音。驚いた武士が首を延ばして河の中を見下ろすと、苫船(とまぶね)が一隻纜(もや)っている。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
子路は一瞬(いっしゅん)耳を疑った。この窮境に在ってなお驕るなきがために楽をなすとや? しかし、すぐにその心に思い到(いた)ると、途端(とたん)に彼は嬉しくなり、覚えず戚(ほこ)を執って舞(ま)うた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
此(この)戦(たたかい)や火耳灰(ホルフイ)矟(ほこ)を執(と)って燕王に逼(せま)る、相(あい)距(さ)るたゞ十歩ばかり、童信(どうしん)射って、其(その)馬に中(あ)つ。馬倒れて王免(のが)れ、火耳灰(ホルフイ)獲(え)らる。王即便(すなわち)火耳灰(ホルフイ)を釈(ゆる)し、当夜に入って宿衛(しゅくえい)せしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、たちまちわっと揚がる金鼓(きんこ)、銅鑼(どら)、角笛(つのぶえ)のあらしを分けて、梁軍(りょうぐん)のうちから丈八の蛇矛(ほこ)を横たえ持った林冲をまん中に、秦明(しんめい)、花栄の二将が、左右に添って、馬を進め
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
拔け荷を扱つて暴富を誘(ほこ)つた釜屋の構へは、嚴重の上にも嚴重を極めて、忍び返しを打つた凄まじい塀の中には、城郭(じやうくわく)のやうな家造りが物々しくも軒を連ねて居ります。