“ほこり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホコリ
語句割合
73.2%
塵埃13.0%
3.9%
2.3%
矜持1.2%
1.2%
0.9%
土埃0.8%
埃塵0.3%
塵土0.3%
塵芥0.3%
汚塵0.3%
矜恃0.3%
矜誇0.3%
驕慢0.3%
冥塵0.2%
塵垢0.2%
0.2%
矜持心0.2%
砂埃0.2%
自恃0.2%
0.2%
驕持心0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頂上には、おもに堅い木で作った大きな歯車はぐるま槓杆てこの簡単な機械が、どろどろにほこりと油とで黒くなって、秒を刻みながら動いていた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
塵埃ほこりくさいガランとした空気の中に、くつきりと線を成して落ちてゐたのを順吉は今でもはつきりとその眼の前に浮べることが出来た。
花束 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
が、セエラの凛とした顔を見、ほこりのある声を聞くと、自分の力が空しく消えて行ったような気がして、口惜しくなるのでした。
或時は、着物の出来るのが嬉しかったり、或時は財産を譲渡されると云う、遠い先のことに朧げなほこりを感じていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
傲慢ごうまんで、矜持ほこりの高い、レエヌさんの、このやつれ切ったようすを見ると、キャラコさんは、すこしばかり心の底に残っていた怒りや軽蔑の感情をすっかり忘れてしまった。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と言いながら、一人の御客様はたもとから銀縁の大きな眼鏡を取出しました。玉のほこり襦袢じゅばん袖口そでぐちで拭いて、釣針つりばりのようにとがった鼻の上に載せて見て
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼は乞食こじきのやうに、ぼろぼろの着物を着、手足はあかほこりと日焼けのために黒かつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
古い、暗い、大きい家、障子もからかみも破れ放題、壁の落ちた所には、漆黒まつくろに煤けた新聞紙を貼つてあつた。板敷にも畳にも、足触りの悪い程土埃ほこりがたまつてゐた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
小停車場は、埃塵ほこりをかぶって白かった。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
の目たかの目油断なく必死となりてみずから励み、今しも一人の若佼わかものに彫物の画を描きやらんと余念もなしにいしところへ、野猪いのししよりもなお疾く塵土ほこりを蹴立てて飛び来し清吉。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
む今や開花かいくわ時節じせつとて打續たる日和ひよりなれば上野隅田すみだも人もやいでさすれば彼所かしこは打ち水爲可なすべき者もあらざれば塵芥ほこりは立て風吹ばまなこに入て目の毒なり又櫻はあかき樣に見ゆれどもとれ白き物なれば散行ちりゆく樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つきめ忌〻しい、と駄力ばかりは近江のお兼、顔は子供の福笑戯ふくわらひに眼を付け歪めた多福面おかめの如き房州出らしき下婢おさんの憤怒、拳を挙げて丁と打ち猿臂ゑんぴを伸ばして突き飛ばせば、十兵衞堪らず汚塵ほこりまみ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いと憎き矜恃ほこりなりけり孔雀はも餌を拾ふにも尾をいたはりつ
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
不幸にも時と所とを間違えて天上から送られた王女であるとまで自分に対する矜誇ほこりに満ちていた、あの妖婉ようえんな女性はまごうかたなく自分なのだろうか。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
我等を囚へし慈にん岩窟いはやは我が神力にて扯断ちぎり棄てたり崩潰くづれさしたり、汝等暴れよ今こそ暴れよ、何十年の恨の毒気を彼等に返せ一時に返せ、彼等が驕慢ほこりの臭さを鉄囲山外てつゐさんげつかんで捨てよ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
金中かねのなかの虫は肉眼ひとのめにおよばざる冥塵ほこりのごとき虫ゆゑに人これをしらず。およそ銅銕どうてつくさるはじめは虫をしやうず、虫の生じたるところいろへんず。しば/\これをぬぐへば虫をころすゆゑ其所そのところくさらず。
已を得ず後に従いて参りますと、床は塵垢ほこりの上に鼠の糞、時々顔を撫でるのは蜘蛛の巣でございます、人の気配に驚いて逃げ廻る鼠の音にも私は縮み上りました。
蛇性の執念 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
吹上るほこりの中の雲雀ひばりかな 呈笑
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
戻して貰へ、といふ、その「貰へ」といふ語が矜持心ほこりの強い健の耳に鋭く響いた。そして、適確きつぱりした調子で言つた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ホツ、ホツとしまりの無い笛を鳴らして、自動車が過ぎた。湯村の車が右に避けようとしたその車輪のきはどい間をくゞり、重い強い発動器の響を聞かせて、砂埃ほこりの無い路を太いゴム輪が真直にむかうせた。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
人に知らせないようにる、この早業はやわざは、しかしながら、礼拝と、愛撫と、謙譲と、しかも自恃ほこりをかね、色を沈静にし、目を清澄にして、胸に、一種深き人格を秘したる
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
恋はネほこりよ 女の衿
極楽とんぼ (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
戻して貰へ、といふ、その「貰へ」といふことば驕持心ほこりの強い健の耳に鋭く響いた。そして、適確きつぱりした調子で言つた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)