“塵土”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じんど40.0%
ほこり40.0%
ちりひぢ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
燕王戦んで営にかえるに、塵土じんど満面、諸将もる能わず、語声を聞いて王なるをさとりしという。王の黄埃こうあい天にみなぎるの中にって馳駆奔突ちくほんとつして叱咜しった号令せしの状、察すきなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鵜の目鷹の目油断無く必死となりて自ら励み、今しも一人の若佼わかものに彫物の画を描き与らんと余念も無しに居しところへ、野猪ゐのしゝよりも尚疾く塵土ほこりを蹴立てゝ飛び来し清吉。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
憐む可きクラリモンドは、聖水がかゝると共に、美しい肉体も忽ち塵土ちりひぢとなつて、唯、形もない、恐しい灰燼の一塊と、半ば爛壊らんゑした腐骨の一堆とが残つた。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)