“爛壊”のいろいろな読み方と例文
旧字:爛壞
読み方割合
らんゑ50.0%
らんえ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
憐む可きクラリモンドは、聖水がかゝると共に、美しい肉体も忽ち塵土ちりひぢとなつて、唯、形もない、恐しい灰燼の一塊と、半ば爛壊らんゑした腐骨の一堆とが残つた。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
あはれ、あはれ、爛壊らんゑのまへの官能くわんのうのイルユミネエシヨン。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
してその時私は考へた、都会は美くしいが実に怖ろしい処だ、彼処あすこには黄金、酒、毒薬、芸術、女、すべてが爛壊らんえに瀕してゐる。
新橋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そうして十九歳より六十五年の間、時に臀肉でんにく爛壊らんえすることがあっても、緊張した坐禅の生活は絶やさなかった。道元はいう、「まのあたり先師せんじを見る、これ人に逢ふなり」(正法眼蔵行持)。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)