“爛熟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らんじゅく88.1%
らんじゆく7.1%
うれ2.4%
ランジユク2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
常子がけげんな顔で聞耳をたてているうちに、ドタバタ騒ぎはいよいよ爛熟らんじゅくして、駆けまわる足音に猿の叫び声までまじっている。
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
少し呶鳴りちらすやうな調子で、ガラガラとまくし立て乍ら、部屋の中へ入つて來たのは、パツと咲ききつたやうな、爛熟らんじゆくした大年増でした。
『こう爛熟うれきった文化というものが、いつ迄、この儘で栄えてゆきましょうか』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝から、姫の白い額の、ユヱもなくひよめいた長い日の、ノチである。二上山の峰を包む雲の上に、中秋の日の爛熟ランジユクした光りが、くるめき出したのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)