塵芥ほこり)” の例文
びんずる尊者の古い木像には、薄白く塵芥ほこりなどが溜まってい、奥の薄暗い仏壇には、仏具が乏しく飾ってあり、香の煙りなども立っていた。ずいぶん古いお堂なので、かびの匂いなども鼻についた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
む今や開花かいくわ時節じせつとて打續たる日和ひよりなれば上野隅田すみだも人もやいでさすれば彼所かしこは打ち水爲可なすべき者もあらざれば塵芥ほこりは立て風吹ばまなこに入て目の毒なり又櫻はあかき樣に見ゆれどもとれ白き物なれば散行ちりゆく樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)