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『花束』
ふりがな文庫
『
花束
(
はなたば
)
』
順吉は今でもはつきりとその時のさまを思ひ出すことが出来た。右に石垣、その下に柳の大きな樹が茂つて、向うに橋がある——その橋も、殿様のゐる頃には大小を挟んだ侍が通つたり、騎馬の武士が蹄を鳴して勇しく渡つて行つたりしたもので、昔は徒士や足軽の子 …
著者
田山録弥
著者
田山花袋
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「令女界 第五巻第五号」1926(大正15)年5月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
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(
たばさ
)
廃
(
す
)
解
(
ほぐ
)
跳
(
をど
)
屍
(
かばね
)
阜斯
(
ばつた
)
驀地
(
まつしぐら
)
主
(
ぬし
)
傍
(
そば
)
口惜
(
くや
)
嚇
(
おど
)
塵埃
(
ほこり
)
大蛇
(
おろち
)
徒士
(
かち
)
蹄
(
ひづめ
)