“驀地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まっしぐら62.4%
まつしぐら23.8%
ばくち5.9%
ましぐら3.0%
まっしぐ2.0%
ばくじ1.0%
まつしくら1.0%
まつしぐ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
も口の中、耳も早けりゃ脚も早い、おりから風さえ加わって横ざまに降りしきる霙を衝いて、三次は驀地まっしぐらに駕籠を追って走った。
支那の學者は畢竟本體の不明な經書の解釋に忙殺されて居るので、行先きを問ひ質さずに驀地まつしぐらに驅け出す車夫の態度と同樣である。
支那猥談 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
ただ力学の原理に依頼してごうも人工をろうせざるの意なり、人をもよけず馬をも避けず水火をも辞せず驀地ばくちに前進するの義なり
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
燃ゆる様な好摩かうまが原の夏草の中を、驀地ましぐらに走つた二条の鉄軌レールは、車の軋つた痕に烈しく日光を反射して、それに疲れた眼が、はる彼方むかうに快い蔭をつくつた、白樺の木立の中に
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
如何なる運命をも肯定して驀地まっしぐらに未来の目標に向って突進しようという勇敢な人道主義者——、常に異常な注意力と打算力とを以て自己の周囲を視廻し
子をつれて (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
彼は九月江戸を発し、驀地ばくじ九州に入り、豊肥を経、長崎に赴き、露艦に乗じ、海外に航せんとす。即ち異日における象山が買禍ばいかの本案たる、「この子に霊骨有り」の送詩は、この時につくりしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
われはその姿勢態度を見て、直ちにそのジエンナロなるを知りぬ。ジエンナロは驀地まつしくらに走りて、曾て憩ひし白壁の家に向へり。我は心ともなく、その後にしたがひ行きぬ。
如何なる運命をも肯定して驀地まつしぐらに未來の目標に向つて突進しようといふ勇敢な人道主義者——、常に異常な注意力と打算力とを以て自己の周圍を視𢌞し
子をつれて (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)