“ごみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゴミ
語句割合
塵埃19.7%
塵芥18.4%
17.7%
16.3%
16.3%
五味5.4%
2.0%
埃塵1.4%
塵挨0.7%
寤寐0.7%
0.7%
芥塵0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その縮れた豚の油は露路から流れて来る塵埃ごみを吸いながら、遠くから伝わる荷車の響きや人の足音に絶えずぶるぶるとふるえていた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
あたりが俄に物気立ものけだつかと見る間もなく、吹落る疾風に葭簀よしずや何かの倒れる音がして、紙屑と塵芥ごみとが物ののように道の上を走って行く。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
娑婆しゃばにある大きな蒸汽機械も折々休息をさせて大掃除おおそうじもしなければごみまったり油が切れたりしてきに機械が壊れてしまう。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
ちりごみも寐静ったろうと思う月明りのうちに、曲角あたりものの気勢けはいのするのは、二階の美しいのの魂が、菊の花を見に出たのであろう。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
縁先で女の声がきこえたかと思うと、女中らしい若い女がほうきごみ取りを持って庭へ出て来て、魚の骨らしいものをかき集めているらしかった。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ひらりと身をかはすが早いか、そこにあつた箒をとつて、又掴みかからうとする遠藤の顔へ、床の上の五味ごみを掃きかけました。
アグニの神 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ところが自分は志村を崇拝しない、今に見ろという意気ごみしきりとげんでいた。
画の悲み (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
手垢と埃塵ごみによごれて、小さく固まっている竜の手——忘れられて、馬鹿ばかしく、ごろっと転がっていた。
砂と塵挨ごみだらけの
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
朕薄徳を以てかたじけな重任ぢゆうにんけたり。未だ政化をひろめず寤寐ごみにも多くづ。いにしへの明主は皆先業をくしてくにやすらかに人楽しみわざわひ除かれさきはひ至れり。何の政化を修め能く此の道をいたさむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
そしてそれはごみ運搬人とすれ違うのと同じ位不愉快である。トマトは非常に貧弱でひどく妙な格好をしているし、桃は小さく固く、未熟で緑色をしている。
まるでそら、芥塵ごみか、うじうごめいているように見えるじゃあないか。ばかばかしい
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)