埃塵ごみ)” の例文
浮いて来る埃塵ごみかたまりや、西瓜すいかの皮や、腐った猫の死骸しがいや、板片いたきれと同じように、気に掛るこの世の中の些細ささいな事は皆ずんずん流れて行くように思われた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
手垢と埃塵ごみによごれて、小さく固まっている竜の手——忘れられて、馬鹿ばかしく、ごろっと転がっていた。