“物気立”の読み方と例文
読み方割合
ものけだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたりが俄に物気立ものけだつかと見る間もなく、吹落る疾風に葭簀よしずや何かの倒れる音がして、紙屑と塵芥ごみとが物ののように道の上を走って行く。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
手代は主人あるじの寝所に通って何やら密談にふけったのち門外に待たせた辻駕籠に乗って再び何処いずこへか飛び去ってしまったが、それからというもの偐紫楼の家の内はにわか物気立ものけだって
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)