“金鼓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きんこ70.6%
こんく11.8%
ごんぐ5.9%
かね5.9%
ごんく5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馬烟うまげむりときの声、金鼓きんこの乱調子、焔硝えんしょうの香、鉄と火の世の中に生れて来たすぐれた魂魄はナマヌルな魂魄では無い、皆いずれも火の玉だましいだ
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
目のあらいすだれが、入口にぶらさげてあるので、往来の容子ようすは仕事場にいても、よく見えた。清水きよみずへ通う往来は、さっきから、人通りが絶えない。金鼓こんくをかけた法師ほうしが通る。壺装束つぼしょうぞくをした女が通る。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
鮓売すしうりの女 ほんたうに妙な法師ぢやないか? あんなに金鼓ごんぐをたたきながら、何だか大声にわめいてゐる。……
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
蜀の陣で金鼓かねを鳴らすと、それをしおに、魏のほうでも引揚げの鼓を叩き、龐徳も関羽も、同時にほこを収めて、各〻の営所へ引き退いた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鮓売すしうりの女も日が近くば、桶はそのえんの隅へ置いたがいぞ。わ法師も金鼓ごんくはずしたらどうじゃ。そこな侍も山伏もたかむしろを敷いたろうな。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)