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槊
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ほこ
ふりがな文庫
“
槊
(
ほこ
)” の例文
法を護る諸天善神達は
絢爛
(
けんらん
)
なる甲冑に
槊
(
ほこ
)
、剣、戟、
金剛杵
(
こんごうしょ
)
、
弓箭
(
ゆみや
)
にて働く。或は三面に
八臂
(
はっぴ
)
なるあり、或は一面に三眼を具するもある。
阿難と呪術師の娘
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
と、投げたように、袖を払って、
拗身
(
すねみ
)
に空の
雁
(
かり
)
の声。
朧
(
おぼろ
)
を仰いで、一人
立停
(
たちどま
)
った孫権を見よ。英気
颯爽
(
さっそう
)
としてむしろ
槊
(
ほこ
)
を
横
(
よこた
)
えて詩を赤壁に
賦
(
ふ
)
した、白面の
曹操
(
そうそう
)
の概がある。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
真
(
しん
)
身に十余
創
(
そう
)
を
被
(
こうむ
)
り、自ら馬上に
刎
(
くびは
)
ぬ。
安
(
あん
)
いよいよ
逼
(
せま
)
りて、燕王に
北坂
(
ほくはん
)
に
遇
(
あ
)
う。安の
槊
(
ほこ
)
ほとんど王に及ぶ。燕の
番騎指揮
(
ばんきしき
)
王騏
(
おうき
)
、馬を躍らせて突入し、王わずかに脱するを得たり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
其ノ
荊州
(
けいしゆう
)
ヲ破リ、江陵ヲ下リ、流レニ
順
(
したが
)
ツテ東スルヤ、
舳艫
(
じくろ
)
千里、
旌旗
(
せいき
)
空ヲ
蔽
(
おほ
)
フ、酒ヲソソイデ江ニ
臨
(
のぞ
)
ミ、
槊
(
ほこ
)
ヲ横タヘテ詩ヲ賦ス、マコトニ一世ノ雄ナリ、而シテ今
安
(
いづ
)
クニカ在ル哉
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
余、ために孟子を授け、
公孫丑
(
こうそんちゅう
)
下篇を読み
訖
(
おわ
)
んぬ。村塾の第一義は、
閭里
(
りょり
)
の礼俗を一洗し、
戈
(
ほこ
)
に枕し
槊
(
ほこ
)
を横たうるの風を為すに在り。ここを以て講習は除夕を徹し、
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て放学せざるなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
学を好み
経
(
けい
)
を治め、
其
(
そ
)
の家居するや
恂々
(
じゅんじゅん
)
として儒者の如く、
而
(
しか
)
も甲を
擐
(
ぬ
)
き馬に
騎
(
の
)
り
槊
(
ほこ
)
を横たえて陣に臨むや、
踔厲
(
たくれい
)
風発、大敵に
遇
(
あ
)
いて
益
(
ますます
)
壮
(
さかん
)
に、年十九より軍に従いて
数々
(
しばしば
)
偉功を立て
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
板の間の
乾
(
から
)
びた、人なき、広い湯殿のようで、暖い霞の輝いて
淀
(
よど
)
んで、
漾
(
ただよ
)
い且つ
漲
(
みなぎ
)
る中に、蚊を思うと、その形、むらむら波を泳ぐ
海月
(
くらげ
)
に似て、
槊
(
ほこ
)
を
横
(
よこた
)
えて、餓えたる虎の唄を唄って
刎
(
は
)
ねる。……
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
槊
漢検1級
部首:⽊
14画
“槊”を含む語句
弓箭鉾槊
刀槊
槊木
横槊賦詩