“数々”のいろいろな読み方と例文
旧字:數々
読み方割合
しばしば34.3%
かずかず34.3%
しば/\8.6%
かず/\8.6%
あまた2.9%
かず/″\2.9%
さく/\2.9%
しげ/\2.9%
しなじな2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斯ういう噂の立ったのは夏も終りの八月のことで、噂は噂だけに止どまらず、実際幾人かの五才迄の子供が数々しばしば行衛が不明になった。
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
三年より四年に至り、孝孺はなは煎心せんしん焦慮しょうりょすと雖も、身武臣にあらず、皇師数々しばしば屈して、燕兵ついに城下にいたる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
父の剛蔵はこのことを大変苦にして、僕のことを坊頭臭ぼうずくさい子だと数々しばしば小言こごとを言い、僧侶ぼうずなら寺へやっしまうなど怒鳴ったこともあります。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
おわりのぞみ、私の妻もあなたのわれ負わるゝ数々かずかずの重荷に対し、真実御同情申上げる旨、呉々くれぐれも申しました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「とんでもない。どうか上座にいてください。打虎だこ武松のご高名は雷のごとしで、義に強い数々かずかずなお噂もつとうかがっております」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほか言葉ことばにつくせぬ数々かずかず難儀なんぎなこと、危険きけんなことにわれましたそうで、歳月つきひつととも
思ふに山王台の月の夜は斯る楽い仲間に数々しば/\占領せられるのでしよう。独でぼんやりベンチに腰かけて居た僕は急につまらなくなつて帰宅しました。
夜の赤坂 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
たれにか棄てられけむ、一頭いつとう流浪るらうの犬の、予が入塾の初より、数々しば/\庭前ていぜん入来いりきたり、そこはかと𩛰あさるあり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わたしの故に数々しば/\教会に御迷惑ばかり掛けて、実に耻入はぢいる次第であります、私を除名すると云ふ動機——其の因縁いんねんは知りませぬが、又たそれを根掘りするにも及びませぬが、しかし其表面の理由が
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
僧形そうぎやうえたりたけの人数にんずは、それこれおなじやうな案山子かゝし数々かず/\
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あらゆる記憶の数々かず/\が電光のやうにひらめく。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
くるま左右さいうとゞく、数々かず/\たきおもても、裏見うらみ姿すがたも、燈籠とうろうともして、釣舟草つりぶねさういてく。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
播磨風土記はりまふどき』の多可郡の条にも巨人が南海から北海に歩んだと伝えて、そのゆる迹処あとどころ数々あまた沼を成すと記してある。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ひよろ長い毒矢どくや数々かず/″\……
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
誰か斯民に数々さく/\慼々せき/\として今日にのみ之れ控捉せらるゝを警醒するものにあらざらんや。
内部生命論 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
無残にも芸妓げいしやにして仕舞しまつたので——其頃兼吉は呉港くれに働いて居たのですが、帰京かへつて見ると其の始末です、わたし数々しげ/\兼吉の相談にあづかつたのです
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
賑やかなる声はかなたにも漏れてや、お秋の部屋に人形の着もの縫ひゐたるお静の、何事と見に来りしが、見れば取広げたる呉服の数々しなじな、中には我のと覚しき、赤地錦の帯もあり。
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)