“数々”のいろいろな読み方と例文
旧字:數々
読み方割合
かずかず35.1%
しばしば32.4%
かず/\10.8%
しば/\8.1%
あまた2.7%
かず/″\2.7%
さく/\2.7%
しげ/\2.7%
しなじな2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「とんでもない。どうか上座にいてください。打虎(だこ)武松のご高名は雷のごとしで、義に強い数々(かずかず)なお噂も夙(つと)に伺(うかが)っております」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斯ういう噂の立ったのは夏も終りの八月のことで、噂は噂だけに止どまらず、実際幾人かの五才迄の子供が数々(しばしば)行衛が不明になった。
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
車(くるま)の左右(さいう)に手(て)の届(とゞ)く、数々(かず/\)の瀧(たき)の面(おもて)も、裏見(うらみ)る姿(すがた)も、燈籠(とうろう)の灯(ともし)に見(み)て、釣舟草(つりぶねさう)は浮(う)いて行(ゆ)く。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
思ふに山王台の月の夜は斯る楽い仲間に数々(しば/\)占領せられるのでしよう。独でぼんやりベンチに腰かけて居た僕は急につまらなくなつて帰宅しました。
夜の赤坂 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『播磨風土記(はりまふどき)』の多可郡の条にも巨人が南海から北海に歩んだと伝えて、その踰(こ)ゆる迹処(あとどころ)数々(あまた)沼を成すと記してある。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ひよろ長い毒矢(どくや)の数々(かず/″\)……
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
誰か斯民に数々(さく/\)慼々(せき/\)として今日にのみ之れ控捉せらるゝを警醒するものにあらざらんや。
内部生命論 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
無残にも芸妓(げいしや)にして仕舞(しま)つたので——其頃兼吉は呉港(くれ)に働いて居たのですが、帰京(かへ)つて見ると其の始末です、私(わたし)も数々(しげ/\)兼吉の相談に与(あづ)かつたのです、一旦(いつたん)婦人の節操を汚がしたるものを娶(めと)るのは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
賑やかなる声はかなたにも漏れてや、お秋の部屋に人形の着もの縫ひゐたるお静の、何事と見に来りしが、見れば取広げたる呉服の数々(しなじな)、中には我のと覚しき、赤地錦の帯もあり。
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)