“戈:ほこ” の例文
“戈:ほこ”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治9
徳富蘇峰2
南方熊楠2
田中貢太郎2
石川啄木2
“戈:ほこ”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]6.9%
文学 > 中国文学 > 小説 物語3.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語0.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
黄巾こうきんをいただき、金甲きんこうを着け、彫り物のあるほこをたずさえ、壇の下に突っ立って師の命令を待っていると
黄巾こうきんをいただき、金甲きんこうを着け、ほりのあるほこをたずさえ、壇の下に突っ立って師の命を待っていると
世界怪談名作集:18 牡丹灯記 (新字新仮名) / 瞿佑(著)
すでに禁門を犯してなだれこんだ魏兵は、よろいを着、ほこを持って、南殿北廂ほくしょうにわに満ちみちていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張飛が船上へとび上がると、出合い頭に、周善がほこをもって斬りかけてきた。龍車に向う蟷螂とうろうの斧にひとしい。張飛が、
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それとどちらが早かったか、前なる敵を突こうとほこを引いた李陵は、突然背後から重量のある打撃を後頭部にくらって失神した。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
呉の船は帆うなりをあげながら下ってきた。趙雲の小舟がそれへ近づこうとすると、船上の周善は、長いほこを持って、
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「毎日」が例令たとへ甚麽どんな事で此方にほこを向けるにしても、自體てんで對手にせぬと云つた樣な態度で
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
押勝とは、暴を禁じ、強に勝ち、ほことどめ、乱を静めたといふいさおしの、雄々しい風格の表現だつた。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
三 なんぢ地のはてまでも戦闘たたかひをやめしめ、弓を折りほこを断ち戦車いくさぐるまを火にてやきたまへり
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
またたとい剣をていし、ほこを揮うてこれに抗敵するも、また必ず現今の洪水は一層の猛勢を激してここに赴かしむべしと信ずるなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「大変御顔の色が悪い事ね」と糸子が云った。便たよる未来がほこさかしまにして、過去をほじり出そうとするのはなさけない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すなはち牛を放ち馬をいこへ、愷悌がいていして華夏に歸り、はたを卷きほこをさめ、儛詠ぶえいして都邑に停まりたまひき。
ほこを引っさげ、身を鎧い、悍馬に泡を噛ませてきた一老将がある。宮門に変ありと、火の手を見るとともに馳せつけてきた中郎将盧植であった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青年も、自分の態度を、余り大人気ないと思い返したのだろう。女の言葉を、ほこを収める機会にした。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
無智無力の小民ら、ほこさかしまにすることもなかるべけれども、われわれは客分のことなるゆえ一命を棄つるは過分なりとて逃げ走る者多かるべし。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
村塾の第一義は、閭里りょりの礼俗を一洗し、ほこに枕しほこを横たうるの風を為すに在り。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
青年の父の杉野ただしと云う子爵も、少女の父の唐沢男爵も、共に聞えた貧乏華族である。黄金のほこの前に、黄金の剣の前には、何の力もない人達だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
張飛の声を聞くと、城兵は争ってよろいほこを投げ捨て、その大半以上、降人になった。こうして張飛は、ついに巴城はじょうに入って、郡中を治めた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬に乗った者もあれば徒歩でいる者もあって、それがほこを持ちいしゆみを持っていた。
胡氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と、黄忠も階をおり、魏延も堂をおりて、すんでに、若虎老龍じゃっころうりゅうほこをとって闘おうとする様子に、玄徳は驚いて堂上から一かつに制した。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後戦場に臨み敵中村が羽織と盔とを見ず、故に競い掛かりて切り崩す、中村ほこを振るって敵を殺す事あまたなれども中村を知らざれば敵恐れず、中村ついに戦歿す。
其の永楽帝の賽児をもとむる甚だ急なりしに考うれば、賽児の徒窘窮きんきゅうしてほこって立つに及び、あるいは建文を称して永楽に抗するありしも亦知るべからず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
孫権は群臣と共に、階を隔てて傲然ごうぜんと待ちかまえる。千余人の武士は、階下から宮門にいたるまで、げきほこ、鎗、おのなどを晃々こうこうと連ねて並列していた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金吾中納言秀秋きんごちゅうなごんひであきが敵に内応して、東軍とともに、味方の石田三成をはじめ、浮田うきた、島津、小西などの陣へ、さかさにほこを向けて来た一転機からの総くずれであった。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曾は家を没収せられ雲南軍にやられるということを聞かされて驚きおそれていると、やがて数十人の剣を帯びほこを操った武士が来て、そのまま内寝いまへ入って曾の衣冠をいで、妻といっしょに縛った。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかし、武の古代文字は戈止の合字でほこを止める意味から起って居り、すべて空手道はナイハンチでもピンアンでも敵を防ぐといふ立前から始まつてゐるのは注目すべきことで日本の武士道精神と一致してゐる。
空手道の起原と其の沿革 (新字旧仮名) / 島袋源一郎(著)
そして、いよいよほこふるいもしくは弁を揮わんとし、現在の偶像——それもすでに揺ぎ始めてる——にたいして、騒々しく出征の途にのぼらんとする時には、いつも自分の船を焼かないだけの用心をしていた。
子の忌日きじつ妻の忌日もほこの秋
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
「予は信じる。君は正邪の見極めもつかないほど愚かな将軍ではないことを。——今もしほこを伏せて、この曹操に従うならば、予は予の命を賭しても、天子に奏して君の封土ほうどと名誉とを必ず確保しておみせしよう」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
血汐にうるほこさきを、
騎士と姫 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
よろいを、ほこを、
「皆、聞け、よろしいか。始めて聞いたのでは、信じられないかもしれないが、米州連邦と欧弗同盟国とは、互いにほこを交えて、戦闘を開始するのではない。彼等は、協力して東西から、わが大東亜共栄圏を挟撃きょうげきしようというのである」
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
……だが、道三様のお考えどおりに、巧くは運ぶまい。義龍様にも、かねて期しておらるることだ。……それに、御父子のおん仲で、ほこって、血みどろに戦うなど、人倫の道がゆるさぬ。必ずや、天道のお罰があろう。いずれが勝つも負くるも、流されるのは骨肉、同族の血。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
世界貿易の中心点が太平洋に移ってきて、かつてほこを交えた日露両国の商業的関係が、日本海を斜めに小樽対ウラジオの一線上に集注し来らむとする時、予がはからずもこの小樽の人となって日本一の悪道路を駆け廻る身となったのは、予にとって何という理由なしにただ気持がいいのである。
初めて見たる小樽 (新字新仮名) / 石川啄木(著)
く水は再びかえらず、魯陽ろようほこは落日を招きかえしぬと聞きたれど、何人も死者を泉下より呼起よびおこすべきすべを知らぬかぎりは、われも徒爾いたずらに帰らぬ人を慕うの女々めめしく愚痴なるを知る、知ってなお慕うは自然のじょうなり。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「小文治、そのしなばかりでは心もとない、いずれこの空がまッ夕焼ゆうやけするころには、御岳みたけの山も流血りゅうけつまるだろう。——ほこをうごかすなかれ、をみるなかれの神文しんもんもとうていいまの人心にはまもられる気づかいがない。見ろ——」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『琅邪代酔編』巻二に、後漢の時、季冬にろうに先だつ一日大いにおにやらいす、これを逐疫という、云々、方相氏は黄金の四目あり、熊皮をかぶり、玄裳朱衣してほこを執りたてを揚ぐ、十二獣は毛角をるあり、中黄門これを行う、冗縦僕財これをもちいて以て悪鬼を禁中に逐う、云々。
「まこと、御宸念ごしんねんのほど、ご無理はございませぬ、が、もし正成にみゆるしを給わるなら、正成自身、即刻、筑紫へ下向いたし、尊氏に会うて、きっと古今のへいを論じ、また、おろかなる戦乱のはかなさを説き、かならず恭順きょうじゅんを誓わせ、無用なほこは、これをおさめさせまする」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)