“恭順”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうじゅん85.7%
きようじゆん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もとより彼は尊氏の恭順きょうじゅんなどにすこしでも本来の戦意をにぶらせているものではない。相手の偽装降伏は百も知ってのうえの戦略だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
毛利父子を恭順きょうじゅんせしめ、三家老の首を挙げて、和平の局を結ばしめたのは、実は薩摩の西郷吉之助があって、そのかんに奔走周旋したればこそだ、尾張藩の功というよりも、西郷の功だ
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
汝將に京に入らんとすとく、請ふ吾が爲めに恭順きようじゆんの意を致せと。余江戸を發して桑名にいたり、柳原前光さきみつ公軍をとくして至るに遇ふ。余爲めに之を告ぐ。
〔譯〕匿情とくじやう愼密しんみつる。柔媚じうび恭順きようじゆんに似る。剛愎がうふく自信じしんに似る。故に君子はなる者をにくむ。