“質入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しちいれ63.6%
しちい36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清潔好きれいずきかれには派手はで手拭てぬぐひ模樣もやう當時たうじほこりひとつであつた。かれはもう自分じぶんこゝろいぢめてやるやうな心持こゝろもち目欲めぼしいもの漸次だん/\質入しちいれした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あたゝかかす事ならずかねて金二分に質入しちいれせし抱卷かいまき蒲團ふとんあれども其日を送る事さへ心にまかせねばしちを出す金は猶更なほさらなく其上吉之助一人口がふゑ難儀なんぎの事故夫婦はひざ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こゝにをくふ平吉へいきち博奕仲間ぶちなかまたのんで、あはせ綿入わたいれ一枚いちまいづゝ、おびへて質入しちいれにして、小助こすけにぎつた金子かねが……一歩いちぶとしてある。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
某氏はまた斯様こんな話をした。亡くなった彼女は、思い切った女であった。人の為に金でも出す時は己が着類きるい質入しちいれしたり売り払ったりしても出す女であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)