“綿入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたいれ69.2%
わたい15.4%
めんいり11.5%
めんい3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして紫の銘仙のあはせの下に緋の紋羽二重の綿入わたいれの下着を着て、被布ひふは着けずにマントを着た姿を異様ななさけない姿に思はれた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
二番にばんめのわがおもふどちは、おれのなかよしだといふくらゐの意味いみで、おれだつてしらみとおんなじことだ、とまるで、綿入わたいりの着物きものひめに
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
引き越して新たに家をなす翌日あしたより、親一人に、子一人に春忙がしき世帯は、れやすき髪にくしの歯を入れる暇もない。不断着の綿入めんいりさえ見すぼらしく詩人の眼にうつる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
失恋は爺さんにとつて綿入めんいりの外套のやうに、少し目方が重過ぎたやうだ。