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折
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をつ
うしろの
土手の
自然生を
弟の
亥之が
折て
來て、
瓶にさしたる
薄の
穗の
招く
手振りも
哀れなる
夜なり。
持程の
損はなし夫故我は妻をも持ず
世繼には人が
骨を
折て
養育した子を
貰へば
持參金も何程か
附なり
縱令放蕩を仕たればとて無した金は持參金より
引去離縁さへすれば
跡腹を
ごろりと
轉げて
大の
字なり、
坐團布を
引寄せて
二つに
折て
枕にして
又も
手當次第の
書を
讀み
初める。
陶淵明の
所謂る「不
レ求
二甚解
一」
位は
未だ
可いが
時に一ページ
讀むに一
時間もかゝる
事がある。
「そんな
奴等と
交際した
日にや
限はねえが、
隅の
方にちゞまつてりや
何ともゆはねえな」
勘次がついて
居る
間におつぎは
枯粗朶を
折て
火鉢へ
火を
起した。
勘次は
火箸を
渡して
鰯を
三つばかり
乘せた。