“長手”の読み方と例文
読み方割合
ながて100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
へやの真中にはすみの方に置いてあった机が出ていて、その上にさきの女が首ばかりになって白い長手ながてな顔をこっちに向けてにっと笑っていた。
女の首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
入違いれちがつて這入はいつてたのは、小倉こくらはかま胸高むなだか穿締はきしめまして、黒木綿紋付くろもめんもんつき長手ながて羽織はおりちやくし、垢膩染あぶらじみたる鳥打帽子とりうちばうしかぶり、巻烟草まきたばこくはへてながら、書生
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
長いことお三輪が大切にしていた黒柿くろがき長手ながての火鉢も、父の形見として残っていた古い箪笥たんすもない。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)