“手長猿”の読み方と例文
読み方割合
てながざる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
追(お)いつめられた手長猿(てながざる)のように、蛾次郎のほうは、だんだん危険(きけん)な枝へはいうつって、いくら竹童でも、もうここまではこられまいと安心していたが、ふいに
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鬘(かつら)を被(き)たるやうに梳(くしけづ)りたりし彼の髪は棕櫚箒(しゆろぼうき)の如く乱れて、環(かん)の隻(かたかた)捥(も)げたる羽織の紐(ひも)は、手長猿(てながざる)の月を捉(とら)へんとする状(かたち)して揺曳(ぶらぶら)と垂(さが)れり。主は見るよりさも慌(あわ)てたる顔して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
御祖母(おばあ)さんは去る大名の御屋敷に奉公していた。申(さる)の年の生れだったそうだ。大変殿様の御気に入りで、猿に縁(ちな)んだものを時々下さった。その中に崋山(かざん)の画(か)いた手長猿(てながざる)の幅(ふく)がある。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)