『肌色の月（はだいろのつき）』

運送会社の集荷係が宅扱いの最後の梱包を運びだすと、この五年の間、宇野久美子の生活の砦だった二間つづきのアパートの部屋の中が、セットの組みあがらないテレビのスタジオのような空虚なようすになった。いままで洋服箪笥のあった壁の上に、芽出しの白膠木 …

著者	久生十蘭
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	「婦人公論」中央公論社、1957（昭和32）年4～8月号
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約1時間43分（500文字/分）
朗読目安時間	約2時間51分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

父（た） 竈（そう） 俺（うら） 商標（プラウト） 強（きつ） 陥（はま） 翔（かけり） 隆（たかし） 滴（しずく） 塗（なす） 体（たい） 閉（た） 疲（くた） 呆（ほう） 肉付（モデリング） 方（ほう） 応用（アダプト） 日（にち） 昼食（ひる） 滓（おり） 栂（とが） 栂尾（とがお） 殺（や） 情（じょう） 片下（かたさが） 空（から） 発条（ぜんまい） 見事（ほうが） 刺繍（ぬいとり） 十足（とおたり） 山林（やま） 達（た） 面擦（めんずれ） 共犯（とも） 土（ど） 空（そら） 細々（こまごま） 筋隈（すじぐま） 釉薬（うわぐすり） 階下（した） 緋裏（ひうら） 鞴（ふいご） 破家（あばらや） 睡気（ねむけ） 真甲（まっこう） 魚籠（びく） 看（み） 上前（うわまえ） 絡（から） 綰（わが） 縁石（へりいし） 郷里（くに） 退引（のっぴき） 肌色（オータル） 胡散（うさん） 軋（きし） 躙（にじ） 腰板（パネル） 艫（とも） 黄土（おうど） 色糸（いろいと） 覚（さと） 苦手（にがて） 冠疾（かんしつ） 悚（すく） 後追（あとお） 弛（ゆる） 帷子（かたびら） 宿（やど） 宅参（たくまい） 和蘭（オランダ） 呼吸（いき） 厚顔（あつかま） 括（くく） 保合（もちあ） 保（も） 仲（なか） 交際（つきあ） 乾反（ひぞ） 両鬢（りょうびん） 下部（しもべ） 下眼（しため） 海緑（ヴェル・マレエ） 生憎（あいにく） 猛（たけ） 牛脂（グリース） 片闇（かたやみ） 父娘（おやこ） 灰鼠（はいねず） 溷濁（こんだく） 湛水（たんすい） 痺（しび） 浚（さら） 洒々（しゃあしゃあ） 汚点（しみ） 気圧（けお） 樹牆（じゅしょう） 柿葺（こけらぶき） 曰（いわ） 操（あやつ）