“釉薬”のいろいろな読み方と例文
旧字:釉藥
読み方割合
うわぐすり65.4%
ゆうやく19.2%
くすり7.7%
つやぐすり3.8%
うはぐすり3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素地とか釉薬うわぐすりとか、私はそこに卓越した彼を見ることができぬ。彼の焼物は私たちに、彼が陶工たるよりさらに画工であることを告げてはいまいか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
しかし、これとて、その釉薬ゆうやく築窯ちくよう火法かほう、みな厳秘げんぴらすまじきものとなって、洩らしたものははりつけおきてである。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鉄釉てつぐすり一色で模様も何もありませんが、この釉薬くすりが火加減で「天目てんもく」ともなり「あめ」ともなり「かき」ともなり時としては「青磁せいじ」ともなります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
雪で釉薬つやぐすりをかけたように光る遠くの山々は、桔梗ききょう色にえ渡った空の下で、互いにその何百万年来の、すさんだ顔を見合せた、今朝になって始めて見た顔だ、或るものは牛乳の皮のように
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
住居すまひはそこから右手へかけての棟つゞきであるらしく、前面からは塀と樹木とのためによく見えないが、この地方特有の赤黒い釉薬うはぐすりをかけた屋根瓦のぎつしりした厚みがその上に覗いてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)